今回は、下顎(下のあご)の親知らずがもたらす影響と、抜歯をする際に知っておいていただきたいリスクについてご説明していこうと思います😌

🦷そもそも親知らずとは?

親知らずとは、一番奥に生えてくる「8番目の歯」のことを指します。

しかし、親知らずは全ての方に生えてくるわけではありません💦

  • 元々存在しない方
  • 右側だけある方
  • 左右ともある方

など、人によって様々です。

また、

  • 歯ぐきからしっかり生えている
  • 半分だけ顔を出している
  • 完全に歯ぐきや骨の中に埋まっている

といった違いもあります。

さらに、生え方にも個人差があり、

  • 真っすぐ正常に生えている
  • 斜めに生えている
  • 横向き(水平)に生えている

など様々なパターンがあります🦷

では、この親知らずがあることでどのような問題が起こる可能性があるのでしょうか?

今回は特に下の親知らずについてご説明していきます😊

歯ぐきが腫れやすく、痛みの原因になる

完全に歯ぐきや骨の中に埋まっている親知らずであれば問題にならないこともありますが、

  • 半分だけ顔を出している
  • 斜めに生えている

といった場合には、歯ぐきの炎症を起こしやすくなります💦

その最大の理由は、

「歯磨きが難しいから」

です。

親知らずは一番奥にあるため歯ブラシが届きにくく、さらに斜めに生えていると汚れが溜まりやすくなります。

磨き残しが増えることで細菌が蓄積し、歯ぐきの炎症や腫れ、痛みを引き起こしてしまいます😣

実際に、

「親知らず周囲の歯ぐきが腫れて痛い」

という症状で来院される患者様は非常に多くいらっしゃいます。

治療法について

治療法は大きく分けて2つあります。

【原因療法】

親知らずそのものを抜歯する方法です。

原因となる歯を抜くことで、

今後、親知らず周囲の炎症を繰り返すリスクを大きく減らすことができます。

【対症療法】

  • 消毒
  • 薬剤塗布
  • お薬の処方

などで炎症を落ち着かせる方法です。

ただし、これは症状を一時的に改善する方法であり、親知らず自体が残っている以上、再発する可能性があります。

そのため、

「様子を見るのか」
「抜歯をするのか」

を相談しながら決めていくことになります😌

虫歯になりやすい

親知らずが斜めや横向きに生えている場合、歯磨きが難しくなります。

すると細菌が蓄積しやすくなり、

  • 親知らず自体が虫歯になる
  • 手前の大切な歯(7番目の歯)が虫歯になる

といった問題が起こることがあります💦

特に手前の歯まで虫歯になってしまうと、治療が大掛かりになるケースもあるため注意が必要です。

矯正治療後の後戻りの原因になる可能性がある

特に、

  • 横向き(水平埋伏)
  • 斜めに生えている

親知らずの場合は注意が必要です。

親知らずが手前の歯を押す方向に存在していると、長い年月をかけて前歯のガタつき(後戻り)の一因になる可能性があります。

特に、

  • 中学生
  • 高校生

の頃に矯正治療を終えた方が、

30代・40代と年齢を重ねる中で前歯の歯並びが変化してくるケースもあります。

もちろん後戻りの原因は親知らずだけではありませんが、

リスク要因の一つになることがあります🦷

🦷親知らずを抜く際に知っておいてほしいリスク🦷

ここまで読んで、

「じゃあ抜いた方が良いのかな?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、下の親知らずの抜歯には知っておいていただきたいリスクもあります。

私自身、他院で親知らずを抜歯した後に不安になり、セカンドオピニオンで来院される患者様を診る機会もありますので、ぜひ事前に知っておいていただきたい内容です😌

抜歯後は腫れや痛みが生じる

抜歯中は麻酔が効いているため痛みはほとんどありません。

しかし麻酔が切れてくると、抜歯後の痛みや腫れが出ることがあります。

症状には個人差がありますが、

  • 数日で落ち着く方
  • 1週間程度違和感や鈍痛が続く方

もいらっしゃいます。

傷口が治るまで時間がかかる

抜歯した部分はすぐには治りません。

個人差はありますが、

おおよそ2か月前後かけて徐々に治癒していきます。

その間は食事や歯磨きに少し注意が必要になります😊

下歯槽神経(かしそうしんけい)に関するリスク

これが最も知っておいていただきたいポイントです。

下の親知らずの近くには、

「下歯槽神経(かしそうしんけい)」

という神経が通っています。

この神経は、

  • 下唇
  • あご周辺

の感覚を司っています。

親知らずの根と神経が非常に近い場合、抜歯時の影響によって一時的にしびれや感覚の異常が起こることがあります。

例えば、

  • 唇の感覚が鈍い
  • 触れても分かりにくい
  • ピリピリした違和感がある

といった症状です。

もちろん頻繁に起こるものではありませんが、

親知らずの根と神経が近いほどリスクは高くなります。

CT撮影が重要な理由

通常のレントゲン(パノラマ写真)は2次元の画像です。

そのため、

親知らずと神経の位置関係を完全に把握することはできません。

そこで有効なのがCT撮影です。

CTでは3次元的に確認できるため、

  • 神経との距離
  • 神経の走行
  • 抜歯の難易度

をより正確に把握することができます。

神経との距離が近いと判断された場合は、

口腔外科を専門とする先生や大学病院へ紹介となるケースもあります😌

もちろん一般開業医の先生の中にも口腔外科出身で経験豊富な先生はたくさんいらっしゃいます。

大切なのは、

ご自身の親知らずがどのような状態なのかを正しく把握した上で治療を受けることです。

🦷最後に🦷

どのような治療にもメリットとリスクがあります。

大切なのは、

「これから受ける治療がどのような治療なのかを理解した上で受けること」

です😌

もし説明を受けていて、

  • わからないことがある
  • 不安なことがある
  • 本当に自分に必要な治療なのか知りたい

という場合は、遠慮せず担当の先生へ質問してください。

しっかり説明を受け、ご自身が納得した上で治療を受けることが何より大切です😊

少しでも不安を解消し、後悔のない治療選択に繋がれば幸いです🦷✨

🦷執筆者🦷

寺田歯科
歯科医師 寺田宜央

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