浜松市中央区入野町の寺田歯科、歯科医師の寺田宜央です。

今回は、**「左上2番目の歯が内側に入り、反対の噛み合わせになっているのが気になる」「部分矯正で治したい」**というご希望で来院された10代女性の症例をご紹介します。

初診時、左上2番目の前歯(上顎左側側切歯)が下の前歯よりも内側に位置しており、上下の前歯の噛み合わせが部分的に逆になっている**反対咬合(クロスバイト)**が認められました。

診査の結果、今回は上顎の部分矯正で対応可能と判断し、ワイヤー矯正によって左上2番目の歯を適切な位置へ移動させ、反対咬合の改善を図りました。

治療期間は8ヶ月でした。

患者様は、

「左上2番目の歯の反対の噛み合わせが気になる」

ということを主訴に来院され、部分矯正をご希望されていました。

初診時には、左上2番目の前歯が歯列の内側に位置しており、噛んだ際に下の前歯よりも内側に入る部分的な反対咬合が認められました。

反対咬合というと「下の前歯全体が上の前歯より前に出ている受け口」をイメージされることがありますが、今回のように一部の歯だけ噛み合わせが反対になっているケースもあります。

このような状態では、見た目の歯並びだけではなく、噛み合わせによって歯の移動が妨げられることもあるため、現在の歯の位置や上下の噛み合わせを確認しながら治療方法を検討する必要があります。

診査の結果、今回は全体矯正ではなく、上顎のみの部分ワイヤー矯正で改善を図ることが可能と判断しました。

上顎にブラケットとワイヤーを装着し、左上2番目の歯を含めた前歯部を少しずつ適切な位置へ移動させていきました。

今回の治療で重要となるのは、単純に歯をきれいに並べるだけではなく、内側に位置している左上2番目の歯を、下の前歯との噛み合わせを考慮しながら適切な位置へ誘導することです。

途中経過では、ワイヤーによって歯列を整えながら、左上2番目の歯の位置を調整していきました。

歯の移動に伴って徐々に反対になっていた上下の位置関係が改善し、左上2番目の歯を本来の噛み合わせとなる位置へ排列していきました。

治療開始から8ヶ月で部分矯正を終了しました。

初診時に内側へ位置し、下の前歯と反対の噛み合わせになっていた左上2番目の歯が適切な位置へ移動し、前歯部の反対咬合が改善しました。

正面から見ても、治療前に認められた左上前歯部の不揃いが改善し、より自然な前歯の並びとなっています。

今回は問題となっていた部位を中心に治療範囲を限定することで、全体矯正ではなく上顎のみの部分ワイヤー矯正で主訴の改善を図ることができました。

治療終了後は、移動した歯が元の位置へ戻ろうとする「後戻り」を防ぐため、上顎前歯部の裏側に固定式の保定装置を装着し、歯並びの安定を図っています。

【Before / After】

【今回の治療のポイント】

今回のポイントは、「前歯1本だけ噛み合わせが反対になっている」という症例に対して、上顎のみの部分ワイヤー矯正で改善したことです。

一部の前歯だけが内側に入り、上下の噛み合わせが逆になっている場合、症例によっては全体矯正を行わなくても、部分矯正で改善できることがあります。

今回も、左上2番目の歯を中心に必要な範囲へワイヤーを装着し、歯の位置をコントロールすることで、8ヶ月で反対咬合を改善することができました。

一方で、反対咬合だからといって、すべての症例が部分矯正で治療できるわけではありません。

特に、

・複数の前歯が反対咬合になっている
・上下の顎の骨格的な位置関係に問題がある
・歯を並べるためのスペースが大きく不足している
・奥歯を含めた噛み合わせにも問題がある

といった場合には、部分矯正ではなく全体矯正や成長を考慮した治療が必要になることがあります。

そのため、「反対になっている前歯1本だけ治したい」という場合でも、まずは歯並びだけでなく、上下の噛み合わせや顎の状態まで確認したうえで治療方法を決定することが重要です。

【症例情報】

【項目】【内容】
年齢10代女性
主訴左上2番目の歯の反対の噛み合わせ(反対咬合)が気になる・部分矯正希望
診断上顎左側側切歯の反対咬合(前歯部クロスバイト)
治療方法ワイヤー部分矯正
抜歯部位なし(非抜歯)
治療期間8カ月(※保定期間含まず)
通院回数8回
治療費用(税込)総額:321,200円(税込)
(内訳:矯正検査代診断料、矯正装置代、調整代含む)
治療区分自由診療

※掲載している治療費用は、本症例における実際の治療費用(税込)です。
※治療内容・治療期間・使用装置・通院回数などにより費用は異なります。
※料金改定等により、現在の治療費用とは異なる場合があります。

【まとめ】

今回は、左上2番目の前歯が内側に入り、部分的な反対咬合になっていた10代女性に対し、上顎のみの部分ワイヤー矯正を行った症例をご紹介しました。

治療範囲を必要な部分に限定し、ワイヤーによって歯の位置をコントロールすることで、治療期間8ヶ月で左上前歯部の反対咬合を改善することができました。

「前歯1本だけ噛み合わせが反対になっている」

「前歯だけ部分矯正で治せるのか知りたい」

「全体矯正まではしたくないけれど、気になる歯だけ治したい」

という方もいらっしゃると思います。

部分矯正で対応できるかどうかは、歯の位置だけではなく、歯を動かすスペースや上下の噛み合わせ、骨格などによって異なります。

浜松市で前歯の反対咬合や部分矯正をご検討されている方は、まず現在の状態を確認したうえで、ご自身に合った治療方法をご相談いただければと思います。

【主なリスク・副作用】

・歯の移動に伴う痛みや違和感
・矯正装置による口内炎
・清掃不良による虫歯・歯周病のリスク
・歯根吸収
・歯肉退縮
・歯の移動量や骨の状態によっては希望する位置まで移動できない場合があります
・部分矯正では治療範囲が限定されるため、噛み合わせや歯列全体の問題を改善できない場合があります
・治療終了後に後戻りが生じる可能性があります
・その他

【担当医】

寺田歯科
歯科医師 寺田 宜央

・成人矯正
・小児矯正
MFT(口腔筋機能療法)
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正

患者様の同意を得て掲載しております。
治療結果には個人差があり、同様の治療結果を保証するものではありません。
治療期間・費用は歯並びや噛み合わせ、治療内容によって異なります。