浜松市中央区入野町の寺田歯科、歯科医師の寺田宜央です。

今回は、他院でマウスピース型矯正装置による矯正治療を受けていたものの、治療途中から噛み合わせに問題を感じるようになり、セカンドオピニオンを経て当院で治療を引き継いだ20代女性の症例をご紹介します。

初診時には、前歯を中心に噛み合う一方で、左右の奥歯が十分に噛み合わない状態が認められました。

そこで当院では、それまでの治療経過や現在の歯並び・噛み合わせを確認したうえで、ワイヤー矯正による治療を行いました。

患者様は、もともと他院にてマウスピース型矯正装置による矯正治療を開始されていました。

しかし、治療を進めるなかで初診時よりも噛み合わせが悪化し、

  • 前歯を中心に歯が当たる
  • 左右の奥歯が十分に噛み合わない

といった状態が気になるようになったとのことでした。

前医にもご相談されたそうですが、ワイヤー矯正を希望する場合には他院での治療が必要との説明を受け、当院へセカンドオピニオンとしてご来院されました。

当院では資料採取を行い、これまでの治療経過と現在の歯並び・噛み合わせについて確認しました。

そのうえで、現在の状態から考えられる治療方法や治療上の制約・リスクについてご説明し、患者様と相談した結果、当院で治療を引き継ぐこととなりました。

診断・治療方針

治療引き継ぎ時には、前歯部を中心に接触し、左右の臼歯部では十分な咬合接触が得られていない状態でした。

このような状態では、単純に歯並びを整えるだけではなく、上下の歯の位置関係を調整しながら、奥歯を含めた噛み合わせを再構築していくことが重要になります。

そこで今回は、マウスピース型矯正装置による治療を継続するのではなく、上下顎にワイヤー矯正装置を装着しました。

ワイヤーを直接調整することで、個々の歯の位置や傾き、上下の噛み合わせを確認しながら治療を進めています。

治療開始後は、上下の歯列を整えると同時に、左右の奥歯の噛み合わせを改善するための調整を行いました。

治療途中では、ワイヤーにさまざまな曲げを加えながら、それぞれの歯の垂直的・前後的な位置関係を調整しています。

特に今回のように、すでに他院で矯正治療が進行している状態から引き継ぐ場合には、現在の歯の位置だけでなく、それまでにどのような歯の移動が行われてきたのかを考慮しながら治療方針を組み立てる必要があります。

最終的には、治療引き継ぎ時にみられた前歯を中心とした噛み合わせから、左右の奥歯を含めて上下の歯が噛み合う状態へ改善しました

。

治療前後の変化

治療前後を比較すると、

治療前

  • 前歯を中心に上下の歯が接触
  • 左右の奥歯が十分に噛み合っていない
  • 上下の歯列および咬合の再調整が必要な状態

治療後

  • 上下の歯列を整列
  • 左右臼歯部の咬合関係を改善
  • 前歯だけでなく奥歯を含めた噛み合わせを構築

という変化が認められました。

今回の症例では、単に見た目の歯並びを整えるだけではなく、上下の歯がどのように接触するかを確認しながら治療を進めたことが重要なポイントです。

【症例情報】

【項目】【内容】
年齢20代女性
主訴他院でマウスピース矯正治療中だがかみ合わせが悪化し奥歯で噛めない・治療を引き継いでほしい
診断他院矯正治療中・臼歯部の咬合不良
治療方法上左右4番抜歯 + ワイヤー矯正
抜歯部位上左右第一小臼歯
治療期間2年10ヶ月
通院回数34回(※保定期間含まず)
治療費用(税込)総額:980,100円(税込)
(内訳:矯正検査代診断料、矯正装置代、調整代含む)
治療区分自由診療

※他院からの治療引き継ぎ症例につきましても、基本的には当院の正規料金でのご案内となります。

これは、他院で使用されている矯正装置や治療システムが当院と異なる場合が多く、安全かつ適切に治療を継続するために、装置を当院のシステムへ付け替えたり、新たに装置を装着し直したりする必要がある場合があるためです。

また、現在の治療状況やこれまでの治療内容を詳しく確認したうえで、今後の治療計画をご提案いたします。

そのため、まずはカウンセリング・精密検査・診断を行い、現在の状態を把握したうえで治療方針をご説明しております。

※掲載している治療費用は、本症例における実際の治療費用(税込)です。
※治療内容・治療期間・使用装置・通院回数などにより費用は異なります。
※料金改定等により、現在の治療費用とは異なる場合があります。

他院からの引き継ぎ治療に伴う主なリスク・注意点

他院で開始された矯正治療を途中から引き継ぐ場合、通常の矯正治療に加えて以下のような注意点があります。

  • これまでの治療内容や歯の移動量を完全には把握できない場合があります
  • すでに行われた抜歯や歯の移動を元の状態に戻すことはできません
  • 歯根吸収、歯肉退縮、歯周組織への負担などがすでに生じている場合があります
  • 当院で使用する装置へ変更する必要がある場合があります
  • 現在の状態によっては治療目標や仕上がりに制約が生じる場合があります
  • 状態によっては治療の引き継ぎ自体が難しい場合があります

また、一般的な矯正治療と同様に、疼痛・違和感、虫歯、歯肉炎、歯根吸収、歯肉退縮、後戻りなどが生じる可能性があります。

まとめ

今回の症例は、他院でマウスピース型矯正装置による治療を受けていたものの、治療途中で前歯を中心に噛み合い、左右の奥歯が十分に噛み合わない状態となった患者様に対して、ワイヤー矯正で治療を引き継いだ症例でした。

治療途中の状態からの引き継ぎでは、必ずしもゼロから理想的な治療計画を立てられるわけではありません。

そのため当院では、現在の歯並びだけで判断するのではなく、これまでの治療経過、現在の歯の位置、噛み合わせ、歯や歯周組織の状態などを確認したうえで、引き継ぎが可能かどうかを判断することを大切にしています。

他院で矯正治療中の方で、現在の治療についてセカンドオピニオンをご希望の方や、やむを得ない事情で治療の引き継ぎをご検討されている方は、まずはご相談ください。

【担当医】

寺田歯科
歯科医師 寺田 宜央

・成人矯正
・小児矯正
・MFT(口腔筋機能療法)
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正

※患者様の同意を得て掲載しております。
※治療結果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
※治療内容や治療期間、治療費用は症例によって異なります。

【成人矯正について詳しく知りたい方へ】

寺田歯科では、歯並びだけでなく噛み合わせやお口全体の状態を確認したうえで、一人ひとりに合わせた矯正治療をご提案しています。

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