【小児矯正症例 No.45】
浜松市中央区入野町の寺田歯科、歯科医師の寺田宜央です。
今回は、
「歯並びのデコボコを治したい」
「できれば小児矯正の範囲内で治療を終えたい」
というご希望で来院された11歳女児の症例をご紹介します。
以前から歯並びについてかかりつけの歯科医院で相談されていたものの、治療開始の具体的な時期が分からないまま永久歯への生え変わりが進み、「この時期からでも小児矯正で治療できるのか」とご不安を感じ、当院へご相談いただきました。
※患者様・保護者様の同意を得た上で掲載しております。
【主訴】
・歯並びのデコボコが気になる
・できる限り小児矯正(Ⅰ期治療)の範囲内で改善したい

初診時には、
・上下の前歯に強い歯並びのデコボコがある
・永久歯が並ぶためのスペースが不足している
・永久歯への生え変わりがかなり進んでいる
状態が認められました。
特に上下前歯部では、永久歯が並ぶためのスペースが不足しており、歯が重なり合うように萌出していました。
また、11歳ですでに永久歯への交換がかなり進んでいたため、一般的なⅠ期治療を開始する時期と比較すると、成長や生え変わりを利用してアプローチできる期間が限られている状態でした。
【診断】
・上下顎歯列の狭窄
・上下顎前歯部の叢生
・永久歯萌出スペース不足
【治療方針】
今回の症例では、患者様・保護者様より「できる限り小児矯正の範囲内で治療したい」というご希望がありました。
一方、初診時には11歳で永久歯への生え変わりもかなり進んでおり、上下前歯部の叢生も強く認められました。
そのため治療開始前には、
「Ⅰ期治療だけで十分な改善を得ることは難しく、永久歯への生え変わり後にⅡ期治療(成人矯正)へ移行する可能性がある」
ことをご説明しました。
その上で、まずは小児矯正(Ⅰ期治療)として、
・拡大床
・プレオルソ
を使用して治療を開始しました。
【治療時に使用した装置】


拡大床によって歯列を拡大し、永久歯が並ぶためのスペースを確保しながら、歯並びの改善を図りました。
また、治療経過に合わせてプレオルソも併用しました。

治療開始後、拡大床による歯列の拡大を進めていくことで、永久歯が並ぶためのスペースが徐々に確保されていきました。
それに伴い、初診時に強く認められていた上下前歯部のデコボコにも改善が認められました。
今回の症例では、患者様ご本人が取り外し式装置をしっかり使用してくださったことも、治療を計画通り進める上で重要な要素となりました。
【Before / After】

治療前と比較すると、
・上下前歯部の歯並びのデコボコが改善
・歯列の幅が拡大
・永久歯が並ぶためのスペース不足が改善
・上下の歯列が整った
ことが確認できます。
特に初診時に強く認められた前歯部の叢生について、大きな改善が得られました。

治療期間は約2年6か月でした。
治療開始時には、11歳という年齢や永久歯への生え変わりの進行状況、上下前歯部の叢生の程度から、Ⅰ期治療のみで終了することは難しく、Ⅱ期治療へ移行する可能性についてもご説明していました。
しかし、拡大床・プレオルソによる治療を継続した結果、上下前歯部の歯並びは大きく改善しました。
治療終了時に患者様・保護者様と現在の歯並び・噛み合わせについて確認し、現時点の状態にご納得いただけたため、Ⅱ期治療へ移行せず、小児矯正(Ⅰ期治療)の範囲で治療を終了しました。
ただし、これは「11歳から小児矯正を開始すれば、Ⅱ期治療を避けられる」という意味ではありません。
今回の症例でも、より早い時期から治療を開始できていれば、奥歯の噛み合わせや左右差などについて、さらにⅠ期治療の中でアプローチできた可能性があります。
また、今後の成長や永久歯列の変化によっては、改めて矯正治療が必要となる可能性があります。
【今回のポイント】
✅ 11歳から小児矯正(Ⅰ期治療)を開始
✅ 初診時には上下前歯部に強いデコボコを認めた
✅ 拡大床で永久歯が並ぶためのスペースを確保
✅ プレオルソも併用して治療
✅ 約2年6か月で上下前歯部の歯並びが改善
✅ 治療開始時にはⅡ期治療への移行可能性も説明
✅ 最終的には患者様・保護者様のご希望も踏まえ、Ⅱ期治療へ移行せずⅠ期治療で終了
小児矯正では、「何歳までならⅠ期治療だけで治せる」という明確な年齢だけで治療方針が決まるわけではありません。
同じ11歳でも、永久歯への生え変わりの進み方、顎の成長段階、歯が並ぶスペース、骨格や噛み合わせなどによって治療できる内容は異なります。
そのため、歯並びが気になった段階で一度状態を確認し、その時点で治療を開始するメリットがあるのか、それとも経過観察が適切なのかを判断することが重要です。
【症例情報】
| 【項目】 | 【内容】 |
| 年齢 | 11歳女性 |
| 主訴 | 歯並びのデコボコを改善したい・出来る限り小児矯正の範囲内で治療したい |
| 診断 | 上下顎歯列狭窄・叢生・永久歯萌出スペース不足 |
| 治療方法 | 小児矯正(Ⅰ期治療) |
| 使用装置 | 拡大床・プレオルソ(取り外し式装置) |
| 永久歯抜歯部位 | なし |
| 治療期間 | 2年6カ月(※保定期間含まず) |
| 治療費用(税込) | 総額:517,000円(税込) (内訳:矯正検査代診断料、矯正装置代、調整代含む) |
| 治療区分 | 自由診療 |
※掲載している治療費用は、本症例における実際の治療費用(税込)です。
※治療内容・治療期間・使用装置・通院回数などにより費用は異なります。
※料金改定等により、現在の治療費用とは異なる場合があります。
【主なリスク・副作用】
・装置装着時の違和感
・発音しづらさ
・装着時間不足による治療効果の低下・治療期間の延長
・虫歯・歯肉炎のリスク増加
・装置の破損・紛失
・永久歯の萌出状況によってはⅡ期治療(永久歯矯正)が必要となる場合があります
・永久歯抜歯が必要となる場合があります
・後戻り
・その他 etc…
【担当医】
寺田歯科
歯科医師 寺田 宜央
担当分野
・小児矯正
・成人矯正
・MFT(口腔筋機能療法)
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正
※患者様・保護者様の同意を得て掲載しております。
※治療結果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
※治療内容や治療期間、治療費用は症例によって異なります。
【小児矯正について詳しく知りたい方へ】
寺田歯科では、お子様の歯並びや噛み合わせ、成長発育の状態を確認しながら、一人ひとりに合わせた小児矯正治療をご提案しています。
【矯正無料相談について】
寺田歯科では、矯正治療をご検討中の方を対象に初回無料相談を行っています。
「子どもの歯並びが気になる」
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「どのような治療が必要なのか知りたい」
など、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。