浜松市中央区入野町の寺田歯科、歯科医師の寺田宜央です。

今回は、「上の前歯の歯並びが気になる」という主訴で来院された10歳女児の小児矯正症例をご紹介します。

初診時は、永久歯が並ぶためのスペースが不足しており、特に上顎前歯部に強い歯並びのデコボコが認められました。

また下の歯並びにもデコボコがありましたが、患者様・保護者様からは、「まずは見た目で目立つ上の前歯をきれいにしたい」というご希望がありました。

そこで、まずは上下の拡大床を使用して永久歯が並ぶためのスペース確保を行い、その後、患者様の主訴に合わせて上顎のみ全体ワイヤー矯正を併用して仕上げる治療方針としました。

※患者様・保護者様の同意を得た上で掲載しております。

【主訴】

・上の前歯の歯並びが気になる
・下の歯にもデコボコがあるが、まずは見た目で目立つ上の前歯を治したい

初診時、上顎では永久歯が並ぶためのスペースが不足しており、特に前歯部のデコボコが目立つ状態でした。

上顎を咬合面から確認すると、前歯が並ぶスペースが十分ではなく、犬歯を含めて永久歯をきれいに配列していくためには、歯を並べるためのスペースをどのように確保するかが重要なポイントとなる症例でした。

下顎にも歯列のデコボコは認められましたが、今回は患者様のご希望も踏まえ、特に上顎前歯部の改善を重視して治療を進めました。

【治療方針】

今回の治療では、まず上下の拡大床を使用しました。(🌟拡大床の紹介はこちらから)

ただし、今回上顎に使用した拡大床は、単純に歯列を横方向へ広げる「側方拡大」だけを目的としたものではありません。

側方への拡大に加えて、奥歯を後方へ移動させる「遠心移動」を組み込んだ寺田歯科オリジナル設計の拡大床を使用し、永久歯を並べるためのスペース確保を図りました。

歯並びのデコボコが強い場合、歯を並べるスペースを確保する方法にはさまざまな選択肢があります。

今回の症例では、成長期であることや歯列の状態などを考慮しながら、

① 歯列を側方へ拡大する
② 奥歯を後方へ移動させる(遠心移動)
③ 確保したスペースを利用して前歯を配列する

という流れで治療を進めました。

さらに患者様の主訴が「上の前歯をきれいにしたい」というものであったため、拡大床によってスペースを確保した後は、上顎のみ全体ワイヤー矯正を行い、前歯を含めた上顎歯列を仕上げていく方針としました。

拡大床による治療後、上顎にワイヤー装置を装着し、確保したスペースを利用しながら歯を少しずつ適切な位置へ移動させていきました。

写真では、初診時に大きく位置がずれていた前歯や犬歯に対してワイヤー矯正を行っている途中経過が確認できます。

今回のようにデコボコが強い症例では、いきなりワイヤーだけで歯を並べるのではなく、まず歯を動かすためのスペースを確保し、そのスペースを利用して歯を配列していくことが重要になる場合があります。

治療終了時には、初診時に大きくデコボコしていた上顎前歯部が整い、歯列全体としても改善が認められました。

特に患者様が最も気にされていた「見た目で目立つ上の前歯」について、拡大床によるスペース確保と上顎のワイヤー矯正を組み合わせることで改善を図りました。

患者様・保護者様にも現在の状態をご確認いただき、ご満足いただけたため、積極的な矯正治療を終了しました。

治療終了後は、上顎前歯部の歯並びを維持するため固定式の保定装置(リテーナー)を使用しています。

また、成長期のお子様では治療終了後も永久歯の萌出や顎の成長が続くため、今後は上下左右の12歳臼歯(第二大臼歯)が完全に萌出するまで、歯並び・噛み合わせの変化を定期的に確認していきます。

【Before / After】

治療前後を比較すると、初診時に認められた上顎前歯部の強いデコボコが改善し、上顎の歯列が整っていることが確認できます。

今回の症例では、

上下の拡大床によるスペース確保
 ↓
上顎では側方拡大+奥歯の遠心移動
 ↓
上顎のみ全体ワイヤー矯正
 ↓
前歯を含めた上顎歯列の仕上げ

という流れで治療を行いました。

小児矯正では、すべてのお子様に同じ装置を使用するわけではありません。

現在の歯並びや永久歯の萌出状況、必要なスペース量、患者様・保護者様の治療希望などを確認しながら、一人ひとりの状態に合わせて装置の設計や治療方法を検討することが大切だと考えています。

【今回の症例のポイント】

今回の症例の大きなポイントは、「歯列を横に広げること」だけでスペースを確保したわけではないという点です。

上顎では、側方拡大に加えて奥歯の遠心移動を組み込んだ寺田歯科オリジナル設計の拡大床を使用しました。

その上で、患者様が最も希望されていた上の前歯の歯並びを仕上げるため、上顎のみ全体ワイヤー矯正を併用しています。

小児矯正では、拡大床などの取り外し式装置だけですべての歯を細かく配列することが難しい場合もあります。 そのような場合には、今回のようにⅠ期治療の中で必要な部分にワイヤー矯正を組み合わせることで、患者様の主訴に合わせた仕上げを行うこともあります。

【症例情報】

【項目】【内容】
年齢10歳女性
主訴①上の前歯の歯並びが気になる ②下にもデコボコあるが、目立つ上の歯並びを治したい ③永久歯抜歯はしたくない
診断上下顎歯列狭窄・叢生・永久歯萌出スペース不足
治療方法上下歯列の拡大、上顎臼歯の遠心移動、上顎全体ワイヤー矯正
使用装置拡大床(取り外し式装置)、上顎マルチブラケット装置(ワイヤー矯正)
永久歯抜歯部位なし
治療期間3年5カ月(※保定期間含まず)
治療費用(税込)総額:632,500円(税込)
(内訳:矯正検査代診断料、矯正装置代、調整代含む)
治療区分自由診療

※掲載している治療費用は、本症例における実際の治療費用(税込)です。
※治療内容・治療期間・使用装置・通院回数などにより費用は異なります。
※料金改定等により、現在の治療費用とは異なる場合があります。

【主なリスク・副作用】

・矯正装置装着後、一時的な痛みや違和感が生じる場合があります
・取り外し式装置は使用時間や使用状況によって治療効果・治療期間に差が生じる場合があります
・歯の移動速度や永久歯の萌出、顎の成長には個人差があります
・ワイヤー矯正中は歯磨きが難しくなり、虫歯や歯肉炎のリスクが高くなる場合があります
・歯の移動に伴い、歯根吸収や歯肉退縮などが生じる場合があります
・Ⅰ期治療終了後も永久歯の萌出や顎の成長によって歯並び・噛み合わせが変化し、Ⅱ期治療が必要となる場合があります
・治療終了後に後戻りが生じる可能性があるため、保定装置の使用と定期的な経過観察が必要です
・治療結果には個人差があります

【担当医】

寺田歯科
歯科医師 寺田 宜央

担当分野

・小児矯正
・成人矯正
・MFT(口腔筋機能療法)
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正

※患者様・保護者様の同意を得て掲載しております。
※治療結果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
※治療内容や治療期間、治療費用は症例によって異なります。

【小児矯正について詳しく知りたい方へ】

寺田歯科では、お子様の歯並びや噛み合わせ、成長発育の状態を確認しながら、一人ひとりに合わせた小児矯正治療をご提案しています。

▶︎ 寺田歯科の小児矯正について詳しくはこちら

【矯正無料相談について】

寺田歯科では、矯正治療をご検討中の方を対象に初回無料相談を行っています。

「子どもの歯並びが気になる」
「いつ頃から矯正を始めた方がいい?」
「どのような治療が必要なのか知りたい」

など、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

▶︎ 矯正無料相談はこちら(公式LINE)