【小児矯正症例 No.43】

浜松市中央区入野町の寺田歯科、歯科医師の寺田宜央です。

今回は、

「他院で顎が小さく、将来的に永久歯を抜歯する可能性があると言われた」
「今のうちからできる治療がないか相談したい」
「歯並びのデコボコが気になる」

というご希望で来院された7歳女児の症例をご紹介いたします。

※患者様・保護者様の同意を得た上で掲載しております。

【主訴】

・他院で「顎が小さく、将来的に永久歯抜歯が必要になる可能性がある」と説明を受けた
・今のうちからできる治療がないか相談したい
・歯並びのデコボコを改善したい

初診時には、

・上下顎ともに永久歯が並ぶためのスペースが不足している
・乳歯が本来の位置より内側(舌側)から萌出している部位がある
・上下の前歯にもデコボコが認められる

状態でした。

特に上顎では、これから萌出してくる永久歯が並ぶためのスペースが不足しており、そのまま永久歯への交換が進んだ場合、歯並びのデコボコがさらに強くなる可能性が考えられました。

【診断】

・上下顎歯列の狭窄
・叢生(歯並びのデコボコ)
・永久歯萌出スペース不足

【治療方針】

今回の症例では、永久歯が並ぶためのスペースを確保しながら、今後の顎の成長と永久歯への生え変わりを見ていくことを目的として、小児矯正(Ⅰ期治療)を開始しました。

使用した装置は、

・取り外し式の「拡大床」
・マウスピース型の「プレオルソ」

です。

【治療時に使用した装置】

まず拡大床を使用して歯列の幅を広げ、永久歯が萌出するためのスペースを確保していきました。

その後、永久歯への生え変わりや歯列・咬み合わせの状態を確認しながら、プレオルソも併用して治療を進めました。

小児矯正では、治療開始時に将来の永久歯列を完全に予測できるわけではありません。

そのため今回も治療開始前に、

「Ⅰ期治療を行っても、永久歯の萌出状況や成長によっては、将来的に永久歯抜歯を伴うⅡ期治療(ワイヤー矯正等)が必要になる可能性がある」

ことをご説明した上で治療を開始しています。

治療開始後、拡大床によって歯列を少しずつ拡大していきました。

歯列の幅が広がることで、初診時に不足していた永久歯の萌出スペースが徐々に確保されていきました。

その後も永久歯への生え変わりを確認しながら治療を継続しました。

永久歯の萌出に伴って歯列の状態も変化するため、その時々の状態に合わせて装置を調整しながら経過を確認していきました。

【Before / After】

治療前と比較すると、

・永久歯が並ぶためのスペース不足が改善
・上下前歯のデコボコが改善
・永久歯への生え変わり後も歯列が整った状態となった
・咬み合わせも改善

という変化が認められました。

初診時には永久歯が並ぶスペースがかなり不足していましたが、Ⅰ期治療によってスペースを確保しながら永久歯への生え変わりを見ていった結果、この症例では永久歯を抜歯することなく、またⅡ期治療としてワイヤー矯正へ移行することなく、小児矯正の範囲で治療を終了することができました。

ただし、これはすべてのお子様で同じ結果になるという意味ではありません。

顎の成長量、永久歯の大きさ、萌出方向、骨格的な特徴などによっては、小児矯正を行っていても永久歯抜歯やⅡ期治療が必要になる場合があります。

【今回のポイント】

✅ 7歳から小児矯正(Ⅰ期治療)を開始

✅ 拡大床を使用して永久歯が並ぶためのスペースを確保

✅ プレオルソも併用しながら永久歯への生え変わりを経過観察

✅ 初診時に認められた歯並びのデコボコが改善

✅ この症例では永久歯抜歯を行わずに治療終了

✅ Ⅱ期治療(ワイヤー矯正)へ移行せずⅠ期治療で終了

小児矯正の目的は、単に「今見えている前歯をきれいに並べる」ことだけではありません。

乳歯と永久歯が混在する時期から、顎の成長や永久歯の萌出状況を確認しながら、永久歯が並ぶための環境を整えていくことも重要な目的の一つです。

一方で、早期に小児矯正を開始すれば必ず永久歯抜歯やⅡ期治療を回避できるわけではありません。

治療開始時の歯並び・骨格・永久歯の大きさや位置・その後の成長などによって治療結果は異なるため、一人ひとりの状態を確認しながら治療方針を決定していくことが重要です。

【症例情報】

【項目】【内容】
年齢7歳女性
主訴将来的な永久歯抜歯の可能性を指摘され、今のうちから出来る治療について相談したい・歯並びのデコボコを改善したい
診断上下顎歯列狭窄・叢生・永久歯萌出スペース不足
治療方法小児矯正(Ⅰ期治療)
使用装置拡大床・プレオルソ(取り外し式装置)
永久歯抜歯部位なし
治療期間5年2カ月(※保定期間含まず)
治療費用(税込)総額:693,000円(税込)
(内訳:矯正検査代診断料、矯正装置代、調整代含む)
治療区分自由診療

※掲載している治療費用は、本症例における実際の治療費用(税込)です。
※治療内容・治療期間・使用装置・通院回数などにより費用は異なります。
※料金改定等により、現在の治療費用とは異なる場合があります。

【主なリスク・副作用】

・装置装着時の違和感
・発音しづらさ
・装着時間不足による治療効果の低下・治療期間の延長
・虫歯・歯肉炎のリスク増加
・装置の破損・紛失
・永久歯の萌出状況によってはⅡ期治療(永久歯矯正)が必要となる場合があります
・永久歯抜歯が必要となる場合があります
・後戻り
・その他 etc…

【担当医】

寺田歯科
歯科医師 寺田 宜央

担当分野

・小児矯正
・成人矯正
・MFT(口腔筋機能療法)
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正

※患者様・保護者様の同意を得て掲載しております。
※治療結果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
※治療内容や治療期間、治療費用は症例によって異なります。

【小児矯正について詳しく知りたい方へ】

寺田歯科では、お子様の歯並びや噛み合わせ、成長発育の状態を確認しながら、一人ひとりに合わせた小児矯正治療をご提案しています。

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